アマチュア(画家)のハヴァシュ式体験記

最初彼女の言うことのほとんどすべてに抵抗がありました。とても懐疑的だった。

今回はアマチュアの方です。アメリカ人画家のヴァージニアさんの、ハヴァシュ先生ワークショップと、ハヴァシュ先生公認講師のレッスン体験記です。

「私はヴァージニア・シャーキーです。アーティストで、画家です。そしてヴァイオリンも弾きます。このアプローチのことは友人を通じて知りました。それで、彼女のワークショップに参加しようと決めたんです。

最初は少し戸惑いました。私はそういう性格なので、彼女の言うことのほとんどすべてに抵抗がありました。とても懐疑的だったんです。そこにいた人たちに「もしこれがそんなに良いものなら、なぜまた参加しているの?」と聞いたことを覚えています。彼女は毎年夏に、カリフォルニアのアングウィンで5日間ほどワークショップを開いていました。

ワークショップの終わりに、アングウィンの大学で教えているイヴリン・トレイバーという女性がいて、彼女がもっと詳しく説明してくれると聞きました。その時点では、身体の痛みや不調を治す必要があるとは特に思っていませんでした。ただ好奇心があって、きっと良いものだろうと思っていただけです。

最初のワークショップでの反応は正直覚えていません。たぶん、中立的だったと思います。先ほど言ったように、本当に抵抗があったんですが、5日間が終わる頃には「まあ、良いものかもしれない」と思うようになっていました。よくわからないけれど、という感じで。

それから2年ほど、学期制だったので週1回、2学期くらいイヴリンのレッスンを受けました。そうやって、私は本当の意味でニュー・アプローチに深く関わるようになったんです。その後の夏、そしてその後も数年、夏になるとカトーのワークショップに戻っていきました。そして、本当に理解できるようになりました。そうですね、時間がかかるんです。そうしてニュー・アプローチに本当に驚くほど影響を受けるようになりました。

最も革新的だったのは、これが「ニュー・アプローチ」と呼ばれている点です。これは一つのアプローチなんです。新しいテクニックではなく、新しいアプローチなんです。

私にとってヴァイオリンは―私のヴァイオリンの歴史を振り返る必要がありますが―決して習得できないものでした。もちろん今でも習得はできていません。でも当時は、不可能な山を登るようなものでした。常にハードルがあって、大変なことで、大きな課題でした。上手くなるためには、それを本当に好きになるためには、たくさん練習しなければならなかったんです。それは手の届かない山でした。青年期になった時、私はヴァイオリンを手放してしまいました。

ニュー・アプローチは、私が初めて出会った、厳格で体系的で、信じられないほど高い地位を持つヴァイオリン教師―つまり、その素晴らしさゆえに誰もが頭を下げるような教師が、あなたは作曲家に仕えるものであり、あなた自身はそれほど重要ではない、なぜならあなたは聴衆に与えているのだ、と語ってくれたのです。

重点が置かれているのは、達成不可能な完璧な演奏者になることではなく、音楽をエネルギーの形として聴衆に、そして作曲家への奉仕として与えることなのです。だから、これは全く別次元のものであり、変革なんです。あなたの心の中で、あなたの練習に対する考え方が変わるんです。

そして、リズムの面で私に起こった変化は驚くべきものでした。これは技術的なことですが、彼女はリズミックパルスについて話すんです。ニューヨークでYMHAの室内楽に初めて参加した時のことを覚えています。室内楽の経験があるかと聞かれて、ないと答えたら、「OK、いいでしょう。じゃあ簡単なベートーヴェンから始めましょう」と言われました。でも、私は目も当てられない状態でした。二分音符がどれくらいの長さなのかもわからない、とにかく演奏できなかったんです。本当に恥ずかしかった。みなさんはとても親切でしたが、リズム感が悪すぎて本当に恥ずかしかったんです。

オーケストラにいた時も、私は決して先導することはありませんでした。休符があると、みんなが入ってくるのを待って、ついていくだけでした。数を数えたくなかったんです。頭で考えるのが好きではなかったので。「1、2、3、4、5、6」と数えたくなかった。コンサートミストレスの友人がいますが、彼女はいつもそうやって数えています。でも私にはそれができません。音楽の流れの中にいたいんです。そんなことはしたくないんです。

そしてカトーから、この音楽の土台となる音楽的なパルスについて学びました。こうして、私は素晴らしい初見奏者になりました。それまで人々がどうやって初見で弾いていたのか全く理解できなかったし、私自身ひどかったのに、完全に変わったんです。

誰も教えてくれなかったんです。休符は演奏しない時だと思っていました。それに意味の力があることを知りませんでした。だから私の子どもたちに教える時、小さな休符を飛ばしてしまうと「だめよ、休符を飛ばしちゃだめ。休符は音符と同じくらい大切なの。休符を大切にしなきゃ」と教えています。」

ヴァージニア・シャーキー

このお話から私は、アマチュアの方が、理解するのに長い時間がかかることもある、ということを学ばせていただきました。

また、ハヴァシュ先生自身のワークショップにプラスして、認定講師のレッスンをしっかり受けられたことで、成果を感じられ、ご理解が深まった、とのお話も、日本の認定講師である私にとっては励みになりました。

次回は、有名な、ヴァイオリン、ヴィオラ奏者ご夫妻の証言をお送りします。

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