ヴァイオリンが苦しい私たちへの福音

何度もブログでとりあげている、カト―・ハヴァス女史のワークショップ映像がYouTubeで見られます。
いつも、泣いてしまうポイントです。

https://www.youtube.com/watch?v=Pmj8evzP5nU&list=PLBDF845B2B698DA77
5分8秒ぐらいから~7分16秒までご覧ください。

YouTube画面右下のアイコンで字幕をオンにしてご覧ください。
日本語訳書きます。

「私が”GGGG”と言い、まず自分の腕を見て、やるから見ててください。”GGGG”と言って、そうしてからそれを弾きます。」(G線の解放弦の音を4回弾く)
「ほら、弓なんか全く見てないでしょ」
「さあ、みなさん、やってみましょう。」「まず、”GGGG”と言いますよ。」
「そうして、腕を見て、GGGG」(皆弾く。が、4つ弾き終わってもまだ弾いている人がいるのを静
止して)
「止まって!」
「さあ、もう一つ非常に大切なことを言います。」
「もし、”GGGG”と言ったら、それは自分が自分に命令を出していると言うことです。ここまではとってもよかった。自分でGGGGと命令したのを自分で実行したのです。しかし、それ以上続けないで!だってそんな命令出してないんだから。これは、私の”新しいアプローチ”で非常に重要なポイントなんですが、自分の内側から、自分が何をするのかを決めなければいけないんです。身体だけを勝手に、自動的に動かしてはいけないんです。自分の内の欲求がないのに動かしてはいけない。私たちは戦々恐々としているの。ここを間違っては行けない、あそこを上手に弾かなければと。つまり、外から内へは堅さや緊張を生むんです。それで、みな練習ばっかりする。もちろん、たくさんよいヴァイオリニストがいます。すごくパワフルなヴァイオリニストも。でも、彼らに後になって、「楽しんだか?」と訊いてごらんなさい。
私は知ってるんです。彼らのことをよく。みんなは彼らの中でどんなことが起っているのかわかっていない。いいですか?私はコインの両側を知ってるんです・・・。
だから、私の使命は、私の願いは、教師に伝えることなんです。子ども達を教える教師です。そうしたら、子ども達をこういう恐ろしい目にあわせないですむんです。私たちが今陥っているような状況に。私たちが受け継いでしまった状況であって、私たちが作り出したものではないのですが。
ね?だから、私は教師を教えるのが特に大好きなんです。だって、そこに未来があるから。」

カトー・ハヴァス女史のメソッドは素晴らしくて、私も日々助けられていますが、根底に深い愛があるのですね。

今、上のヴィデオでも出てくる「新しいアプローチ」の本を翻訳しています。
日本語訳が残念ながら出版されていないので。
生徒でご興味のある人は声かけてください。