合奏譜のさらい方

ただ、自分の弾きにくさをなんとかしたい、ただ痛くなくヴァイオリンを弾きたい、スタートはそこからだったかもしれません。

しかし、ここにきて、ハヴァシュ式アプローチの究極の目的は、与えられた音譜をとにかく音にするという兵隊のような作業ではなくて、作曲家がそれを書いたときの頭の中に迫り、理解することなんだと、見えてきました。

私の演奏活動で、カルテットの楽譜を自分のパート譜ではなく、スコアからさらわせるというハヴァシュ式の勉強法をしていて、気がつきました。

そして、もちろんここでも、全部、拍をたたきながら声に出して歌えなければいけません。
望むらくはすべてのパートを!
また、自分のパートを弾きながら別のパートを。
それをやって、初めて、少しずつ、少しずつ、天才作曲家の頭の中が見えてきます。
これまで見えなかった景色です。

ある程度の時間と根気がいりますが、一歩ずつ自分が音楽的に目覚め、賢くなっているのを感じます。練習時間のすべてが無駄にならないです。
そして最後のご褒美として、余分な力みがとれて、楽器が美しく歌ってくれます。
賢い奏者の手によって、そっと触れられた楽器は、瑞々しく鳴るのです!
もっと賢くなるべく、精進したいです。