実は言われていた

2月のワークショップの準備をしていたとき、ふと過去のヴァイオリンノートに目が止まりました。

それは20年近く前に、故T・S先生に習っていた時のノート。

なんと、そこには、手書きで、ハヴァスさんの本に載っていたのと全く同じ譜面があるではありませんか!!
「シフトの距離感をつかむ練習」と私の字で書かれています。
おそらく先生が口伝えで教えてくださったのを後で書き起こしたようです。

他にも、「不思議だけど、歌いながら弾くと楽器がすごく響いてくる。」と書いてありました。
これも、まさにハヴァス先生の教えと同じ。
バッハのa mollのコンチェルトの二楽章がどうしても歌うように弾くことができず苦しんでいた時に気がついたようです。

まったく、忘れていました。
重要なポイントに気がついていたのに、一直線には今の場所に来れなかった、ということです。

人は何度も何度も同じことを言われないと気がつかないのだなあと思い知りました。

今さら大騒ぎして「わかったわかった!」と言っている私をご覧になって、天国から「だから言ってたのに!」とおっしゃっているかもしれません。

人に教えるのって不思議です。
自分の生徒にも、もっともっと辛抱強く教えなければと肝に命じます。