暗譜とは、memorizeではなく、anticipation

前回の記事で、「難しい箇所は、まず暗譜」と書きましたが、お試しになった方いかがでしたか?

やってみて、「無理~!」と感じた方へ向けての記事を書きます。

まず、「丸暗記」は、子どもでない限り無理なのは当然です。

丸暗記できなくても暗譜する方法があります。

芸術作品である、あなたが向き合っている曲の中では、音から音へとつながる必然性があるんです。
つまり、ある音は、単体でそこにあるのではなく、次の音へと必ず行きたがっています。
これを、英語でanticipationというのですが、日本語に訳すと、「何かが起こるだろうという期待感」という感じでしょうか。
次は何の音に行きたがっているのか、これを感じながら、音の幅を感じながら、次へ次へと繋がる、この行き方を理解すること、これが覚えるということです。
すなわち、その曲をしっかり理解するということなのです。

ゆっくりゆっくり頭の中で、次の音を想像してみてください。

さらに言えば、音楽理論の理解も必要と私は思います。
カデンツの知識などです。
あと、何調を弾いているのか、その調の第何番目の音を弾いているのかという基礎的な知識も必要です。

何のこと?という方は、「音階」「カデンツ」「ドミナント」「サブドミナント」「トニック(トニカ)」、「導音」「第5音」などのキーワードがわかるまで、調べて勉強しましょう!
必ず上達する助けになります。