本当の自分の手の形を見つける

左手の形は、とても一言で「こう」とは言い表せないし、本に書いてあることとて、一例です。
人の身体のつくりは、本当に千差万別なのです。

「親指はここ」「手首の形はこう」というような指示を頭にやっていると、どこかに無理がきてしまいます。
(ハヴァシュ式の本を読んで、自分であれこれ試している人にも当てはまることです。もし、左手を変えて、それでもどこかが痛いという方は、ぜひ以下読み進めてください。)

また、同じ人でも、音形やポジションによって、手の形は常に流動的です。

では、どうやったらその形を見つけられるのでしょうか?

一つの方法は、「手の裏を見てマイムして、その残像で弾く」です。

あなたがやりにくいと思っている楽譜の部分を取り出して試してください。

1)楽器を持たずに左手を左の壁に手のひらを向けるようにします。
つまり、ヴァイオリンを弾く時の真逆です。弓を持つ右手のような形です。

2)弾くべき音名を歌いながら左手基関節を動かす。
この時、指の存在を忘れて、基関節を持ち上げて落とす動きと、次の音の幅に応じて次の音の指を準備する動きに徹する。次の音、次の音とベリーダンスのように指をゆっくりと動かしていく。

3)上記の動きを目に焼き付ける。初めは2音だけからスタート。慣れれば音4つ分ぐらい。

4)次に、手を裏返して、手のひらを顔の前に、つまりヴァイオリンを演奏する時のポジションにする。

5)3)で目に焼き付けた残像(電気を見てから目を閉じると電気の形が見えるかのように)をくっきりとイメージし、歌いながら手を動かす。(目を閉じるか、別の方向を見るなどして、演奏ポジションの手は見ないようにする。残像を見ることに集中できるように。)

不思議ですが、基関節を正しく動かせていて、その残像を基に演奏ポジションの指を動かすと、すごく指が開くし、勝手に必要な手の形になります。

以上です。

私は2回目の渡英時に、はじめて、この残像の効果をしっかり感じ、理解しました。
文章ではわかりずらいでしょうが、記録のために書いておきます。

申し訳ありませんが、今とても忙しいため、質問はご遠慮ください。