清水あきよさんの舞台、Primitive~原始~に行ってきました。

清水あきよ
さんの舞台、Primitive~原始~ Vol.4 に娘を連れて行ってきました。

あきよ先生は、幼いころの娘が参加した短期演劇講座にて、初めてセリフのある役につけて下さり、劇の楽しさに目覚めたきっかけを下さった恩人です。

前半はあきよ先生たった一人の舞台、そして後半はたった二人のバンドAKIRA×AKIRA

その空間の責任をすべて背負ってそこに立つ。

そういう小さな舞台を、路上で、ライブハウスで、劇場で、そして避難所で・・・数えきれない回数分挑戦し続けて来られたアーティスト達に敬意を表します。

とても楽しかったです。

娘はやっぱり身体表現に興味があるのだなあと思いました。

あきよ先生のセリフのない”ハプトマイム”という表現にも引き込まれて見ていたようで、後で「すごかった!」「何してるところか、全部わかったで」などと、喜んでいました。

連れて行ってあげることが出来て、幸いでした。

終演後あきよ先生の方から娘のところに来て話しかけてくださいました。

パワフルだけどすごく温かくて、もっともっとお話していたくなるような、そんな魅力的なお人柄です。

演劇をやっている娘の先生で似た空気の方を他にも知っていますが、すごく新鮮です。素敵です。

日々人とかかわって、意見交換して、舞台を作ってこられた役者さんたち。

対して、音楽家(特にクラッシック)は、どうしても一人で黙々と練習してきた時間が格段に長い。人生の大半を占めているかもというくらい長い。

皆、ある種「偏屈」です。

役者さんの人を和ませる空気と、元気に、いつも癒されます。

清水先生が親しく交流されていて今回滋賀県から呼ばれたという、AKIRA×AKIRAは衝撃的でした。

ギターを掻き鳴らしながら歌うアキヨさん(”あきよ”さんと同じ名前)の声はものすごくパワフルで、空気を浄化するようでした。素晴らしいの一言でした。ハートに訴えてくる上手な人の歌を聴くと、究極的には人の声にはかなわないなあ、といつも思います。

アキヨさんが会場の空気をリードして、ぐいぐい楽しい雰囲気に持っていかれるのにも驚きました。

ギターをこれだけカッコ良く弾き語る女性を私は初めて見ました。

パーカッションのアキラさん(こちらは男性です)の技も素晴らしかったです。

このお二人で、1×1=100ぐらいになっていました。

二人はきっと、近い将来ビッグになられるのではないでしょうか。そう確信した夜でした。

個人的には、今回のライブを聴いていて、子育てでいっぱいいっぱいになったり、クラッシックの厳しいメソッドにひたすら取り組み続けてきた私の、ある種のうっぷんが晴れるようでした。

私も彼らの勇気を見習って、彼らと同じような活動はできないかもしれないけど、私なりに挑戦していかなければ、と思わせていただきました。

だから何、といわれればそれまでですが、そうやって心が硬直せずにいられるのだろうと思います。

芸術って本当に素晴らしい。何も超一流の芸術だけが素晴らしいのではなく、人がその時の精一杯を込めた舞台であれば、アーティストと時間を共にし心と心で対峙することが、それが素晴らしい。

皆様も、暮らしの防衛もありましょうが、心が堅くなれば、暮らしも硬直してしまいます。

心の疲れは侮れません。

それに高いチケットの公演ばかりではありません。ぜひぜひ身近な演劇、音楽、芸術鑑賞にお出かけくださいね!

ちなみにクラシックなら、7月3日(日)神戸フィルハーモニック
定期演奏会がお勧めです。

本格的なオーケストラ音楽ながら、神戸市が主催なのでチケット代も一般2500円、高校生以上1000円と、たいへんお求めやすいです。2007年までの12年間、私がヴァイオリンを弾かせていただいていたオケでもあります。今も舞台には立っていませんが、色々とお手伝いさせていただいています。