劇団ひまわり「コルチャック先生と子どもたち」公演
昨日は、劇団ひまわり創立60周年記念公演「コルチャック先生と子どもたち」を観劇してきました。
コルチャック先生とは実在の人物で、ナチスドイツが侵攻してきた時代のポーランドの文学者であり医者であり、孤児院の子どもたちの教育に力を注いだ文化人ですが、ユダヤ人であるがゆえに理不尽な迫害をうけました。しかし最後まで孤児院の子供たちと共に生き、守ることを信念とし、自分に降りた特赦をも断って、子供たちと共にユダヤ人を殺すことだけを目的に作られた絶滅収容所に送られて行ったのです。
飢えと恐怖、先の見えない極限状態の中で、人々の愛が燦然と輝いているのを見て、涙が止まりませんでした。
人は何度同じ過ちを犯し、どれだけ学ばねばならないのかと、深く考えさせられました。
素晴らしい演劇でした。
「どうぞお身体にだけはお気をつけください」「お元気で」「さようなら」
これが今生でこの人との別れかもしれないと、魂を込めた言葉を聞いていて、私も人に対していつもそうありたいと思いました。
今の時代だからこそ、多くの人に見ていただきたいです。
実は、このお芝居にはたくさんの孤児院の子供たちが出てきますが、その中のヴァイオリンを弾く少年アブラーシャ役の女の子達(ダブルキャストなので二人)のヴァイオリン指導を7月から私がさせていただいていました。
もちろん実際に弾くというわけではなく、音は音響で流すのですが、ヴァイオリンをさわったこともない人が自由自在にヴァイオリンを弾いてる身体の動きをしなければならないのですから、大変なことです。私としても、音の指導ではなく弾くフォームのみを短時間で教えるというのは初めての体験でした。
しかし、女優さんたちもよく勉強し、本番では音響との連携もバッチリで、結果として私の満足する仕上がりになっていました。
最後のレッスン以降も私が弾いているDVDを何度も見て勉強したのでしょう、ボーイングのアップダウンもバッチリでした。すごいです!
本当に良かったです。
私はもう1人の子の演じるアブラーシャも見たいので、あさってもまた観劇してきます。
まだ若干チケットの残っている回もあるようですので、ぜひぜひ皆さんもご覧ください。
劇団ひまわり サイト↓↓
http://www.himawari.net/stage/korczak/