ジュリアン先生からの手紙
↑2016年門下ルーチェの会発表会にて
↑ささゆり庵でのワークショップにて
昨年夏に来日し、名張での私との合同ワークショップに参加された方々にはおなじみの、ジュリアン先生からのお手紙の一部をご紹介します。
ジュリアン先生は、オランダ在住のハヴァシュ門下の大先輩です。
ハヴァシュ協会公認講師として、オランダで積極的にワークショップなどの活動をされています。
一度お会いになったらわかりますが、お人柄が素晴らしくて、お話しているだけで元気づけられます。人の痛みをすぐに理解する方です。
私もジュリアン先生のように、人に明るい光を当てられる人になりたいな〜と思っています。
こうして書いていると、またお会いしたい気持ちになります。
ジュリアン先生は私と同様に「弓は踊る」「弦は響く」の自国版を作成すべく、作曲家のご主人様とお仕事中です。ご主人のトンさんは、「弓は踊る」日本版に収録されている日本の歌の編曲者でもあります。元はと言えば、私の翻訳もこれと同時進行プロジェクトとしてご主人様へお口利きいただいたものです。
〜〜お手紙〜〜
「Dancing Bows(弓は踊る)」の翻訳は、教師用、生徒用共に完成し、後はオランダ版用新曲の手直しのみになりました。すぐにでも「Ringing Strings」に移りたいです。教えるために、もう喉から手が出るほど、この本が必要なので!
翻訳作業からは私自身も恩恵を受けています。
自分の基本バランスについての理解をさらに深めることができたからです。
私がニューアプローチの何を愛するかと言って、発見の連続の旅だからです。
どこまで行っても、常に次のレベルの弾きやすさのステップが現れるように感じます。
ちすみにとっても同じですか?
〜〜ここまで〜〜
同じように感じます!
例えば最近では、移弦のときの左腕の振り子のようなリードに発見があり、生徒のレッスンで仔細に取り入れています。3,4指がさらに楽になります。
ハヴァシュ先生曰く、「ニューアプローチに『もうできた』はない」
つまり、ずっと続けていくものであり、発見の連続ということですね。
レッスンやワークショップを一度受講しただけの方でも、「すごく楽になりました。」と自覚していただける方もおられるし、自覚なくとも「先生にほめられた。」という報告も多いです。
しかし!まだまだ、これからなのです。
さらなる喜び、どんどん、次の楽なステップが表れるのですよ。
それは、ニューアプローチのエクササイズを通して、自分で発見できるものです。
「手には手の命がある」
その生命とは?
そして、作曲家のストーリーを語るように弾くとは?
この両面からの勉強は尽きることがありません。
勉強と言っても、そこに自己否定や、自虐、根性、緊張、プレッシャーなど、外からの圧力は無用です。
目的は、内面を育てること、そして、それを余すことなく、自由自在に表現することなのですから。