重音は単音の半分の力で!
重音がうまく響かない原因は、第一に音程ですが、その次が、左手、右手共に押さすぎであることが多いです。
音程については別の機会に譲るとして、押さえ方について書いてみます。
そもそも重音は、二つの音、2本の弦のパワーがあるので、それに委ねるという気持ちになってください。
左手は、単音よりむしろ軽く押さえます。決して指先でギュッと押し付けず、親指を上手に活かして手全体でスポンジをそっと包み込むイメージです。
右手もです。押さえて二つの弦を弾くのではなく、角度だけ、両方の弦に触れる肘の高さを調節して作り、羽でサーッとこするぐらいの軽いタッチでストロークしてみてください。手首や指で押し付けないように気をつけます。
左手の形は、純正な音程を素早く作るために、弦に沿って指がスライドしやすい状態にあることも重要です。親指とうまくバランスが取れている手の形になっているか、写真のように、バンジョーのように構えてチェックして下さい。
写真は過去記事「もう左手を我慢しなくていい弾き方」より
楽な形ができたら、楽器を肩の上に戻して、「ミード#ー」(写真の場合)と、指番号が若い音から順に声に出して歌いながら、弾いてみましょう。
「声に出すこと」、これはいつも口を酸っぱくしていっていますが、ここでも大切です。
重音の音を一つずつばらして歌えるようにするだけでも、弾きやすくなりますよ。
どうですか?
響きましたか?
※上記は、「弓は踊る」「弦は響く」にあるような基礎バランスが確立できていることを前提としています。