ヴァイオリン生徒のための楽典の本

先日、久しぶりに大きな書店へ行って、楽典コーナーを物色し、めぼしいものをたくさん購入しました。

楽典の知識は、ヴァイオリン演奏にも不可欠なので、折に触れてレッスンの中で繰り返し教えていますが、なかなか断片的だと身につかないようです。

また、ある程度の思考力のある生徒に、伝統的な黄色い「楽典」を自習させたことも何度かありますが、一様に「難しすぎる」と言われてしまい、頭を抱えました。

しかし、時代は下り、最近は、わかりやすく楽しく学べるように工夫された本がたくさんでているのですね。

その中でも、私のフィーリングに最もマッチしたのがこの本です。

この本には、私が生徒に身に着けてほしいと思っているすべての知識が網羅されています。

しかもCD付きで、実際の曲に則して音楽的に学べるようになっていて、私も楽しんで何度も聴いています。曲のセレクションも素晴らしくて、思わず感動して、全曲聴きたくなります。

偽終止や半終止の実例など、とても印象に残ります。

楽理・作曲家の先生にレッスンを受けているような作りです。

素晴らしい!!

これは、生徒必読書にしたいです。

また、こちらの本も良かったです。

特にコードの話や、色々なジャンルの音楽とクラシックを比較する視点など、理解が深まりました。

「理論書を読む前に」とのタイトルですが、内容はむしろすごく深くて、ある程度の知識はあるけど、体系的に理解しているかをチェックしたい音楽人に向いているかもしれません。

例えば、転回形の和音からすぐに主音を理解する方法は、4度になっている音の上の方が主音だ、とか、4の和音の転回形から主音を探す方法は、2度にくっついている音の上の方の音が主音だとか!!他の本には書いていませんでしたが、ものすご〜〜く役に立つ知識です。