クレモナ製 子ども用ヴァイオリン
過去記事:クレモナの楽器!
古くからの友人でクレモナ在住のヴァイオリン製作者、広崎紀子さんから、分数ヴァイオリンをお貸しいただきました。
この楽器は紀子さんがご自身のお子さんのために製作されたもので、著名な製作家Guidoさん・そしてNorikoさんご夫妻のお嬢さまが幼少の頃弾かれていた楽器です。2分の1のサイズです。
先日神戸にいらした時、「弾く人がいてこその楽器なので、よかったら生徒さんに・・」と、思いがけず手渡されたのでした。
正にプライスレスな楽器です
将来ご夫妻に必要が生じるまで大切にお預かりして、うちの生徒たちで弾き継がせていただきたいと思います。とても名誉なことで、有り難いことです。
それで先日、体格がちょうど合う生徒がいたので弾いてもらいました。
今4分の1を弾いてる子で、紀子さんの楽器は2分の1のサイズでしたのでどうかなと思いましたが、肩当ても合うものがなかったので付けなかったですが、曲を最後まで弾き通すことができました。(鈴木の3巻のベッカーのガヴォット)
そして、その豊かで力強い響きにびっくりしたと同時に、やはりこういう良い楽器を学習段階で弾かせてあげることの大切さを感じました。音程がハマったときの響きがすごいので、本能的にその音を弾きたいと思うのか、いつもより注意深く、音程正しく弾いていました!
昨今は信じられないぐらい安い楽器が出回っていたりして、それはそれでヴァイオリンを始める敷居が低くなるメリットはありますが、一方で粗末にされている楽器を見ることもあります。
でも本来は楽器というのは、1本1本作るのにすごく時間と労力、技術と心が必要で、こういう心のこもった楽器に触れることで、自然に楽器を大切に扱うことを学んでくれるとも思います。
子ども的には、まずはスクロールが顔になっているのに目が釘付けです
【番外編】
紀子さんと私の写真↓
写真右がその分数楽器。
ちなみに、私が両手に持っているのは紀子さんが展示・販売用に持ってきていた・・・
Guido Trotta 2018(ご主人製、写真真ん中)
Francesco Bissolotti 1993(元お師匠さま、写真左)