ワンランクでも「楽に弾ける」地平を求めて
ハンガリー人ヴァイオリニストで、神童と呼ばれ、カリスマ教師としてセンセーションを巻き起こしたカトー・ハヴァシュ先生の書籍「あがりを克服する」(音楽之友社)に衝撃を受け、「ハヴァシュ・バイオリン奏法」(ヤマハミュージックメディア)「弓は踊る」(グロリア・バクシャイエッシュ著)を翻訳したり、先生らに直接指導していただいたり、生徒に教え、演奏をし、また、ハヴァシュ協会での交流やメールのやり取りで勉強して行くにつれ、あの素晴らしい書籍の内容への理解がどんどん広がってきました。最初は10%だったとして、今80%ぐらいは理解できて、実践できているでしょうか。
しかし、魔法のように突然上達するわけではありませんし、まだ弾けない曲、手を付けていない曲はたくさんあります!
今、過去にがむしゃらに練習して、弾けているかのように見せていた曲を、改めて容易な確実な奏法に翻訳してさらい直しています。また、過去に憧れていたけど自分には弾けそうにないので手を出していなかった曲の譜読みも積極的にしています。
とても楽しいです。
私の限りある物的、時間的、肉体的、精神的資源で、ハヴァシュ先生の教えられている境地に行くまで、どれぐらい新しい「弾きやすさ」の境地が開けるのか未知数ですが、これまでにその「弾きやすさ」や「難しそうな箇所が簡単になる」という経験は幾重にもしてきました。
本当に不思議で、感謝ばかりです。
ワークショップや12回レッスンでは、この経験を少しでもわかちあい、私と同じように、自分への不信感やヴァイオリンへの恐怖心を抱いている皆様にヴァイオリンが楽に弾ける手引きができたら幸いです。