開放弦でも楽しい!
開放弦だけでこんな表現力があるなんて!
皆さん考えたことありますか?
入門してきた生徒とは、開放弦だけで弾ける曲(歌の伴奏パート)を数ヶ月かけて、ご一緒しています。
ある生徒は、ヴィオラ歴数年あり、アンサンブルを経験し、カイザーを弾いていましたが、力みに悩んで基礎から習いたいと入門しました。
5回のレッスンで、「弓は踊る」教本(ヴィオラ用)を使用して元弓、中先弓、全弓が終わったところです。
次回より「弦は響く」上巻で、左手に入っていきます。
その生徒が帰り際に笑顔で言うには、
「全弓が楽になりました。開放弦で『荒城の月』を弾いているだけで、すご〜く楽しいです!意外でした。」
よかったです♪
その証拠に、私も彼女とのヴィオラアンサンブルを楽しんでいます。
カトー・ハヴァシュ先生が、「(生徒が)難しいコンチェルトをガチガチで弾くのを聴くより、初心者が楽しそうに開放弦を弾くのを聴くほうがずっと嬉しい。」と言われていた真意がよくわかります。
生徒の右手が楽なスウィングで弾けるようになるのを助けるのは、時間と根気はいりますが、生徒本人もこんなふうに楽しんでくれているのがわかると、何より嬉しいです!
ヴァイオリンの先生へ指導法をレッスンしてると、時々「こんなに開放弦ばかり弾かせていて生徒(親)からクレーム来ませんか?」みたいな質問をいただきます。私自身も最初そう思いました。でも、何十人に対して試した結果、クレームは来ることはなく、むしろ皆、楽しんで勉強します、とお答えできます。そして、この本が終わって一般的な教本に移った時、一生ものの基礎が身についているのを見るのは嬉しい限りです。
私はこの教本の下巻の途中から鈴木1巻を並行して与えますが、進むののスムーズなこと!!
だいたい1曲につき1,2回のレッスンで、安定した音程で、楽しそうにピアノとアンサンブルしてくれます。
生徒の基礎指導に悩まれる先生方に、ぜひおすすめする教本です!