フロリダ・オーケストラのヴァイオリニストの証言

ハヴァシュ式アプローチは私にキャリアを与え、腕の機能を取り戻してくれました。そして、演奏がとてもとても楽になりました

世界のハヴァシュ式教師の証言の第三弾です。
日本語に訳しましたので、動画を再生しながらお読みください。

「私はリンダ・ゲインズと申します。フロリダ・オーケストラのヴァイオリニストで、ピネラス・ユース・シンフォニーの教師でもあり、私のスタジオでヴァイオリンとヴィオラの個人レッスンも行っています。

私の場合は、イーストマン音楽院にいた時のことなんですが、12歳の時に体操をしていて首を怪我したことがありました。イーストマンでは、当然の結果なのですが、先生が肩当てを使わないことを求めたのでこのような(無理に肩を上げた)姿勢になり、本当にひどい力みを抱えていました。それに、この腕というか首を怪我していたわけですから、何年もそんな状態が続いて。不思議なことに痛みには気づいていなかったんですが、ある時、車の中で後ろに腕を伸ばそうとしたら、動かなくなってしまったんです。一緒にいた友人が病院に連れて行ってくれて、入院することになりました。脊髄造影など、たくさんの検査を受けた結果、左腕の日常的な機能を失っていて、もう二度とヴァイオリンは弾けないだろうと言われたんです。

もちろん、私は本当に落ち込みました。そんな時、イーストマンの教授陣の多くが、カトーのことを知っていたんです。というのも、彼女は2年前にそこでプレゼンテーションをしていたからでした。教授たちは、カトーなら私を助けられるかもしれないと言ってくれました。医師たちとカトーが連絡を取り合い、彼女は確かに私を助けられると感じたそうです。そうして私はイギリスに渡り、4年間、素晴らしい4年間を彼女の下で学ぶことになったんです。

教師として、彼女は非常に思いやり深く、同時に要求も厳しく、細部にまでこだわりました。ニュー・アプローチをご存知の方ならわかると思いますが、彼女はすべてを細部まで説明してくれたので、動きを完全に理解することができました。そして、彼女はいつも創造的でした。物事をより良く説明する新しい方法を見つけ出すんです。基本的な原則は決して変わりませんでしたが、それをより良く説明する方法を見つけ出していました。

とても創造的で、思いやり深く、同時に非常に要求も厳しくなることがありました。特に長く師事している生徒が、サマースクールで演奏する時など、彼女が知っているあなたの可能性に達していないと感じると、「残酷」という言葉を使う人もいるくらい厳しくなることがありました。でも、それは否定的な意味ではなく、あなたができることを引き出すための方法だったんです。

とても創造的で、思いやり深く、自己規律のある人でした。いつも読書を楽しみ、様々な分野に関心を持っていました。ミステリー小説が好きだったことを覚えています。少し変わった面もありました。運転は得意ではなくて、まず最初にワイパーを動かすんです。ご主人のティムが「ダーリン、雨は降ってないからワイパーは必要ないよ」と言うんですが。やっと車を発進させると、後部座席で私たちは笑いをこらえるのに必死でした。ティムが「ダーリン、歩行者がいるよ」と言うと、彼女は「見えてるわよ、歩行者が見えてるわよ」って。ああ、それと一度、指揮者を溝に落としかけたこともありました。レイク・ディストリクトのハイアム・ホールに行く時でした。ある指揮者を夕食に招いた時のことです。十分な食事を用意したと思っていたんですが、エッグサラダを出していくと、指揮者の分が足りなくなってしまって、私たちのお皿から取り戻して持っていったんです。

ニュー・アプローチは、私にキャリアを取り戻してくれました。覚えていますか?医師たちは、私が二度と演奏できないと言い、腕の日常的な機能を失ったと言ったんです。でも見てください、私は腕を使えます。1982年からずっとフロリダ・オーケストラで演奏しています。明らかに、このアプローチは私にキャリアを与え、腕の機能を取り戻してくれました。そして、演奏がとてもとても楽になりました。腕を痛める前の伝統的な方法と比べて、本当に楽になったんです。その演奏の容易さは言葉では表せません。演奏することが本当に喜びだったんです。

人として、彼女はあらゆる方法で助けてくれました。あなたの心を読むことができるような人で、何が起きているのかを理解していました。問題があれば、優しい方法で対処してくれました。例えば、私には自分について否定的なことを言う癖があったんですが、彼女はそのたびに罰金を払わせたんです。これが彼女の考え方でしたが、本当に効果がありました。

別の人は整理整頓が苦手だったので、家の掃除をさせました。彼女は人生の生き方を教えてくれたんです。いつも否定的な考えや、間違った考えを正してくれました。この面で、彼女は私を本当に大きく助けてくれたと思います。人生の生き方を教えてくれたんです。

リンダ・ゲインズ

二度と腕が使えないと言われたところからのご回復、そしてキャリア再会のストーリーにとても感動しました。素晴らしいことですね。

また、ハヴァシュ先生の私の知らなかった素顔のお話もとても楽しくお聞きしました。

貴重な証言に感謝です。

次回は、アマチュアの方の証言を翻訳したいと思います。

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