ボーイングって大切!
たまには、ヴァイオリン・ヴィオラの技術的な記事を書いてみます。
昨日から、台風でレッスンを欠席する生徒も何人か出て、久しぶりに自分の練習をたくさんできました。
自分の練習をしていて改めて思ったのは、「ボーイングはやっぱり大事!」ということ。
ヴィオラを始めてから、特にそう思います。ヴィオラにおいて、ボーイングはヴァイオリン以上に大切かも。
ボーイングといっても色々なことがありますが、まずは初歩の初歩で習う、弓を弦に直角に当てて、そのまままっすぐにアップ・ダウンと往復させること。
これが最も大切です。
これ一つとっても、ダウンはいいのですが、アップボーで、ダウンと同じ軌跡で戻るというのがなかなかできていない生徒も多いです。
「まっすぐ」かどうかがわからない、という人がいますが、右手の中が脱力した状態で、弦上の同じポイントを往復していれば、まっすぐ動かせているということです。
特に低弦が難しいと思いますが、ヴァイオリンのG線、ヴィオラのC線でできていますか。
私もヴィオラのC線の音が出ないな、というとき、これだけが原因のこともあります。
次に、どの辺の場所で、どのぐらいの弓幅で弾くかということ、これを変えるだけで、問題が解決することがあります。
曲でうまくいかない個所など、自分のボーイングを分析してみてください。
左手ばかりに気が行きがちですが、ボーイングの方が左手を牽引するべきということも多いのです。右手と左手は繋がっていますから。
生徒達を見ていてもいつも思いますが、私を含めて、大人から始めた人は、ボーイングの基礎がなかなか定着しません。
なぜでしょうか。
おそらく、子どもは最初、開放弦のボーイングだけ、数ヶ月間やり続けることになり、この時に身に着くのだと思います。身体で覚えてしまうのです。
しかし、こういうことは大人にはできません。
開放弦だけ数ヶ月間も毎日弾くなんて、大人は耐えられませんよね。
大人には理解力というものがあり、頭で思い描いた理想もあるので、ある程度できたら次々と進みたくなります。またそれでいいと思っています。
ただ、ボーイングの基礎ができていない、ということを自覚して、どこまで行っても、ボーイングを気にしてほしいと思います。