ヴァイオリンとリンクして音感を育てる

 

初心者や、大人になって全く初めて楽器を習う人でも、必ず音感は育ちます。

 

まず、第一回目のレッスンから、ヴァイオリンのAの音と同じ高さで、「ラー」と歌えるようにします。

他の弦も同様に、オクターブ上か下でもかまわないので、同じ音で歌えるように練習します。

 

その次に、ドレミファソラシド、ドシラソファミレド(下行形の方が難しい)をピアノと一緒に、ゆっくり、同じ音で歌えるようにします。できそうなら、ピアノの音より少し先行して声で歌ってもらいます。

 

その次は、半音階です。

半音階がピアノより先行して正しく歌えるようになると、自分でチューニングも正確にできるようになってきます。

 

あとは、曲と並行して、半音と全音の違い(上行・下行)、長3度と短3度の違いを、悲しい感じになったり、楽しい感じになったりするのを味わいながら、しっかり歌えるようにします。

 

ヴァイオリンの左手の形とリンクして順序立ててこれを身につける方法が、「弓は踊る」「弦は響く」ヴァイオリン教本に紹介されています。

 

よく、先生だけが横で一所懸命歌っていて、生徒は難しい顔をしながら取り組んでいる、という風景を見ますが、そのようにしていると、先生ばかりが上手になります(笑)。生徒自身が歌うのを促してあげましょう。

 

この教本をお持ちでなくても、ヴァイオリンで弾く前に、生徒自身の声でそれを歌わせることを省かないようにするのが大切です。

曲を歌うときは、写真のように、膝の屈伸に合わせるように、手を大きく回しながら身体の真ん中で拍をたたきながら歌わせます。

これは、リズミックパルス(リズムの脈動)という大切なエクササイズです。

 

「弓は踊る」より