作曲や絵を描かせることの効果

(「弦は響く」生徒用上巻 より)

 

拙訳ハヴァシュ式入門教本「弓は踊る」「弦は踊る」には、時々、「これまで習ったことを使って、4小節の曲を作曲しましょう」という五線譜のコーナー、及び、「習った曲から一曲選んで絵を描きましょう」という白い頁があります。

 

この部分は、特に大人に対してはとばしたくなると思いますが、実はとても大切なんです。

 

まず、絵を描かせることで、大人も子どもも、演奏が明らかに楽しそうに、良くなります。

イメージの持つ力ですね。

 

そして、作曲の課題は、記譜法の定着にもなるし、今まで習った拍子のことや譜割りについて、曖昧である点が明らかになり、知識が定着します。

そして、教師としても生徒の隠れた才能に驚くこともしばしばです。

そして、本にも書かれていますが、これは一つ課題を追加することになります。

自分の作った曲を弾くのは楽しいもので、生徒は張り切って練習してきてくれます。

 

想像力、音感、リズム感、身体感覚、これら全てをバランス良く育てながらヴァイオリンの弾き方を学ぶところがこの本の素晴らしいところです。

また、こうすることで、こわばる余地をなくし、楽しく弾けるようになります。

 

ぜひ、とばさずに、取り組ませてくださいね。