素晴らしい指導者!鈴木鎮一先生

「目に見えぬものこそ永遠の命が宿っている。絃は無心なり、ただ鳴らすものの心を歌うのみ。」
鈴木鎮一(「奏法の哲学」より)

私はスズキメソッドではなかったし、直接お目にかかったことはありませんが、鈴木鎮一先生をとても尊敬しています。

鈴木先生の音への研究、教授法の研究、そして幼児に対する洞察や温かい眼差しに多くを教わります。
先生の言葉に触れるたびに、私はもっともっと生徒の指導でやるべきことがあった!と鼓舞されます。

前にも著書「愛に生きる」を紹介しましたが、今「奏法の哲学」という本を読んでいます。
本当に素晴らしいです!!

この本の内容で一つだけ、ご紹介します。

先生がクライスラー、カザルスの音の研究から、到達された指導です。

一、自然音・・・絃をはじいたあとの美しい余韻の鳴り方と同じ音を弓で鳴らす。
二、変化  
 第一の変化・・・自然音で弓の速度の緩急によって音の強弱をつくる指導。
 第二の変化・・・絃上への圧力の変化によって音の強弱をつくる指導。
 第三の変化・・・弓の通る位置の変化によって音色、音量を変化させる指導。

それぞれについて、どのようにそれを子どもに指導するかわかりやすく書いてあります。
スズキメソッドで育った奏者で美しい音を持っている人を何人か知っていますが、このような鈴木先生の思想がメソッドの中に生きているのでしょうね。

家庭教育で大切なことがたくさん書かれているので、小さいお子さんにヴァイオリンを習わせておられるご父兄にもお勧めの本です!

奏法の哲学―音に座禅して30年/全音楽譜出版社

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愛に生きる 才能は生まれつきではない (講談社現代新書 86)/講談社

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