終末期医療について、いかに死ぬかについて
- 友人が読んでいたのを横取りするように借りてきた本ですが、とても面白く、一気に読んでしまいました。
- 著者の中村仁一先生は、特別養護老人ホームのお医者さんで、数百人のお年寄りの自然死を診てこられた先生です。
- 大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)/中村 仁一
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「大往生したけりゃ医療とかかわるな~自然死のすすめ」と、ちょっと過激なタイトルですが、おだやかな自然死を迎えるにはどうしたらいいのか、またそれを妨げる現代の医療や介護の問題が実例を挙げて詳細に書かれていて、よくわかりました。
また、本書により、高齢者ががん等でで亡くなるときに痛みや苦痛がないこと、食べたり飲んだりできなくなったら、そのまま穏やかに7日程で亡くなっていくことがわかって、とても安心しました。
枯れるような穏やかな死、憧れます。
そして、家族に死に方を見せることが、老人としての最後の大きな勤めであるとあり、考えさせられました。
重いテーマを扱っていますが、ユーモア溢れる文章で、思わず笑ったりしがら、読み進みました。
また、中村先生は「自分の死を考える集い」という会を96年から主宰されています。「死を見つめることは生き方を見つめること」というお考えには、その通りだなあと思います。
さらに、一般のエンディングノートが死後のことに終始しているがそれでは不十分で、倒れてから死ぬまでにいかなる医療を望み、また望まず、いかに死にたいのかということについて、元気なときに意思を明確にしておくことが大切、と書かれていました。
そして、どのようなポイントで書いておけば実際に役に立つのかなどもわかりやすく書かれていました。
これをたたき台に、私も自分のエンディングノートを手直ししたいと思います。
老若男女、看取る人も、看取られる人も、多くの人に、今すぐにでも読んでもらいたい本です。倒れてからでは遅いのです。