イメトレを使った練習革命

脳科学にお詳しい、私のアドリブの先生、斉藤彰広さんから聞いたのですが、
イメトレについてのある実験があるそうです。

それは、バスケの選手を3つのグループに分けて、

1)ひたすら身体を動かして練習する。

2)イメトレと身体を使った練習を交互に、半々の時間でやる。

3)イメトレだけをやる

どのグループが最も効果が上がったかというと、
(2)イメトレと身体を使った練習を交互にやったグループです。

ヴァイオリンでも同じです。

いつも私が提唱しているのは、楽器を横に置いて、
短い部分を取り出して、手を叩いて歌い、マイムして、それから弾く、
を交互に繰り返す練習です。

マイムでイメージできない部分は、
楽器を触って思い出していいですが、
理解したら、また横に置いて、マイムでしっかりイメージを定着させます。

楽器から解放されると、身体は自然な動きになり、
生き生きと動くことができます。

この感覚のまま楽器に戻ると、
ほら、弾けてますよ。

実はそんな難しいことをやってるわけではないのです。

イメージが足りないのです。

ヴァイオリンは特に力む要素の強い楽器です。
また、原理的に音程が外れる楽器です。

イメトレ要素で、イマジネーションや心の耳を育てず、
言われた通りに弾こうと、いくら長時間「練習」を重ねても、
音程は悪いまま、音も硬くなり、リズムや表現は的外れ、
その上、手や肩や首を痛め、
練習してもしても上達しない、
という悲しい結果になります。

ぜひ今日から、楽器を弾きっぱなしの効率の悪い練習をやめて、
頻繁に置く、そしてイメトレ、つまり、
手を叩きながら歌う、マイム、やってみてください。