TS先生とハヴァシュ先生が繋がった瞬間

約30年近く前、私を音大に入れるようにご指導下さった恩師、故TS先生。

(不肖の生徒ですので、イニシャルで語らせていただきます。)

 

ハヴァシュ先生からニューアプローチを学んだ後に、ふとTS先生に教わったことと繋がることがありました。

 

例えば、S先生が、「(各ポジションの指を覚えるために)こういう練習も、いつかはやらなあかんよ」と言って弾いてくださったエクササイズは、「ハヴァシュ・バイオリン奏法」(ヤマハミュージックメディア)の中のエクササイズとコンセプトがそっくりでした。

また、シフトの練習として同じく弾きながら教えてくださったのを、私が急いで手書きで書き取った楽譜が、出てきたましたが、一見してびっくり。それこそ、「ハヴァシュ・バイオリン奏法」のシフトのエクササイズとほぼ同じでした。

 

また、レッスンの中で、こんなことをおっしゃっていました。「主人(著名なヴァイオリンの先生で、当時はすでに故人)は、指板をバシバシ叩いて弾いていて、指先に分厚いタコが出来ていて、お風呂でそれをはがしていたりしていたわ。昔は私も、そうなるのがカッコいいと思っていたけどね。でも、私に言わせれば、古いのよ!」

そして、脱力して4の指を広げることや、最小限の動きで次の音の準備をする合理的な左手を指導されていました。

 

また、逆に、ハヴァシュ先生のレッスンでのエピソードもあります。

セブシックOp.8を持っていった時のことです。S先生のときの書き込みがある楽譜を眺められて「あれ?この曲私と一緒にやった?」とおっしゃいました。否定すると、「あなたは良い先生に習っていたのね。安心したわ。私と同じボーイングだから。」とおっしゃいました。

 

そして、先日、「弓は踊る」教本セットを買ってくださったヴァイオリニストとメールでやりとりしていた時、その先生が「昔の師匠が卒業の時に『あがりを克服する』を手渡してくれた」とおっしゃったので、そのお師匠さんのお名前を伺うと、何と、TS先生でした!!!

TS先生、ハヴァシュ先生の本をお読みだったのですね・・。

 

すべてが繋がり、感謝の気持ちを新たにしました。

天国のTS先生、改めて、ありがとうございました。