随筆石と竹「55Go and Goes On!」

ここ数年、1月はさほど忙しくないので、身体を休めたり、のろのろと一年の計画を進めたりしている。特に今年の1月は本番が1つも無く、録音が1回だけというヒマぶりで、ほとんど冬眠状態であった。おかげさまで一ヶ月ほどのんびりしていると、酷かった首と肩のコリもようやく普通のコリぐらいに治まってきた。まあ、一年の計画といっても8割ぐらいはルーティーンの行事であり、それほど深刻にならずに進めて行くことが出来る。それもこれも私の周りに優秀なスタッフや協力者がいるおかげで、本当にありがたいことである。私の中には未だ形に出来ていないプランがいくつかあり、今年はそれを一つか二つ形にしたい。

ところで、私は今年の「尺八の日(1月8日)」に55歳になった。

嬉しいことに東海地方の竹友の方々が『第1回尺八の日 演奏会』を企画・開催され、お知らせをくださったので応援を兼ねて拝聴にうかがった。私の周り以外にも「尺八の日」成立へ向けて動いてくださる同志がいらっしゃるのは何とも心強いものである。私の目の黒いうちに公認を取れるようにアクションを起こしていきたい。

しかし、自分が55歳になったということは驚き以外の何物でもない。一昔前では勤め人が定年を迎えていらした年齢である。もう15年ほど前になるが、公務員をされていた門人が55歳で定年され、あまりの若さに驚いた記憶がある。いざ自分がその歳になってみると改めてそう実感する。

肉体は少々ガタが来始めているが、頭はハゲていながらもハッキリしており、若い頃に比べて経験の蓄積が自分に自信を持たせてくれてもいる。10年ほど前、邦楽ジャーナル誌に掲載されたインタビュー記事にスタッフの伏見さんが書いてくださった「いい音を出したい、上手になりたい、お客さんを喜ばせたい。」という自身のスローガンのようなものは今もってまったく変わりはない。

昨年はご高齢のため、レッスンをお休みする方が何名かおられ残念であったが、この1月は2名の新規入門者が来られた。”こいつぁ春から縁起がいいわえ”という感じである。

先の読めない時代である。しかし、風は吹いてくるものではなく、自分でおこすものだと私は信じる。

 

2016年も、何があってもただ前を見て進みたいと思います(あれっ、どこかで聞いたような…)。

 

 

 

 

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