左手の極意〜もう左手をいじめるのはやめよう!

《レッスン8》左手の極意〜もう左手をいじめるのはやめよう!

 ヴァイオリンが好きな人であるほど、望む結果が得られるまで、何時間も何時間も練習します。その結果、身体のあちこちが痛くなったり、それでもやめないと腱鞘炎を起こして、日常生活もままならない状態になることも多々あります。そして、そのようになることは「奏法が悪いから」と言うことになり「恥」なので、人にも相談できず、痛みをだましだまし弾き続けます。ついに断念してヴァイオリンをやめる時までは・・・。 そして長時間の練習に耐えられる人のみが生き残っている、というのがヴァイオリンという楽器の現状ではないでしょうか。

しかし、そんなこと必要でなかったとしたら、どうでしょうか?

手をいじめていると、必ず手があなたに仕返しをしてきます。

強迫観念のように練習をするのはやめましょう。

それより、あなたの「音楽したい」「ヴァイオリンを弾きたい」という情熱を信じてください。

その情熱に報いる、もっと創造的な練習方法があります。

ハンガリー人神童ヴァイオリニスト、故カトー・ハヴァシュ先生のあみだされた方法です。

これまでに、この「ブログレッスン」として連載したシリーズでは、まず楽器の構えや弓の持ち方を見直し、右手を空飛ぶように楽に動かす方法にも触れました。

いよいよ、左手です。

実は、ヴァイオリン演奏の最重要項目が、左手です。

音楽のドラマは音程にあり、その音程を作るのが左手だからです。

 左手をどう動かすかの学び方は、ハンガリアンジプシー奏者からヒントを得たカトー・ハヴァシュ先生独自のもので、ヴァイオリンメソッド歴史上、どこにもなかったものです。 私はこのやり方に変えてから、劇的にヴァイオリンが「楽に弾ける」という体験をしています。

また、生徒たちのレッスンにも大きな成果をあげています。

本来は対面レッスンでしか教えられないような内容ですが、このREQUシステムをお借りして、動画と文章で残すことを試みます。6回程度に分けて、重音とハイポジションまで左手をカバーします。